「敗者に休みなし」なのでしょうか?

大会直後に自分の思った順位がつかず、負けて悔しくて

「敗者に休みなし」

というSNSの投稿とともに、すぐにトレーニングをしている選手を見かけます。
たいてい、

「課題は明確」「弱点はわかってる」

などとも書いてありますが、本当なんでしょうか?

目次

課題に対して短絡的思考になっていないか

たとえば、初心者に多いのですが、

「肩が小さいため、全体的なバランスがよくみえず負けた。だから、肩の回数を週一回から二回にする。」

「脚のカットがでていなかったから、脚をやりまくって太くして、バキバキにする。」

「ポージングが下手で、ポージング練習をもっとやるようにする。」

というのは、100%間違えではないですが、弱点や課題の解決に対してのアプローチとしては短絡的な思考なのではないかと思います。

脚のカットが出ていなかったのは脚トレをやっていなかったからではないです。ポージングが下手なのはポージング練習が不足していたからとも限りません。

敗者は一度休んだ方がよい

考え方の一つとして、一度休んだ方がいいのではと思う時があります。

「僕は、胸が弱点です。だから胸をもっとがんばります。」

といって、すぐに胸をトレーニングするのではなく、なんで胸が弱点なのか、考える時間を作ったほうがよいと思うのです。いままでだって弱点だとわかっている場合が大半でしょう。そのまますぐにやり始めたからって、変わるわけがないです。アプローチを変えないといけないんです。

逆に強みを考えてみます。たとえば、自分は腕が太いとします。そういう人は、あんまりトレーニングしていないのに、腕が太かったりします。腕は太いのに、なんで胸は大きくならないのか、それは、回数や重量や頻度が問題ではないことが多いんです。

「やってんですけど、デカくならないんですよねぇ。」

というのは、おそらく自分自身での深い思考が足りてない可能性が高いです。こういう人は、たいてい

「プロの○○さんが教えてくれたやりかたです。だから正しい。」とか
「毎週パーソナルトレーニング5回やって、食事もこんなにがんばっているんだから大丈夫だ。」

と心のどこかで思っているかもしれません。

「なぜなぜ」のススメ

「課題は胸です。」

じつは胸じゃなくて、姿勢なんじゃないのか。なんで姿勢が悪いんだろう。仕事で変な体勢になるからかな、前にやっていたスポーツの影響かな・・・。

というふうに一度「なぜなぜ」をしてみるとよいです。自分でじっくりと考えてみるんです。でも、自分だけでそれを見つけるのはやはり一苦労ですよね。

ポージングは課題を見つけるよい材料

ポージングをやってみるとどこが硬いとか、どこの柔軟性が悪いとか、姿勢がどうなっているとか、身体の動かし方の癖をみることができます。自分が気づかない部分が見えてきます。

「この部分が自分は硬いから、姿勢が悪くなって、この身体の部位が弱点なんだ。」というふうに、本当の意味での課題が明確になります。ポージングが「なぜなぜ」の手助けになるんです。

プログレッションとリグレッションという概念がトレーニングにはあります。重量や回数を上げていってどんどんそのトレーニングの質を上げていくプログレッションも大事ですが、ずっとプログレッション、いわゆる「敗者に休みなし」状態ではよくなく、たまに休んで自分のトレーニング、ポージングを見直す時間が必要です。種目やフォームを見直すことが必要です。

プログレッションとリグレッションを定期的に繰り返すことで、成長していきます。精神論でがむしゃらに頑張れば、いいわけじゃないですね。

このプログレッションばかりを繰り返してしまうと、よからぬ方向に行ってしまうことが多いです。極端な例だと、ステロイドを使って身体を大きくしようとしたり、整形手術をして身体の形を変えたり、顔を変えたり・・・。フィットネスに投資する時間・お金がかさみ、まさに頭の中まで筋肉状態です。その前にやることがまだまだあるのに、リグレッションをしないため、短絡的思考に陥るのです。一度ベクトルを修正する時間が必ず必要なんです。

本当の課題とは・・・

「なぜなぜ」を繰り返していくと、あるところに行きつきます。それは、一言でいうならば、「マインド」という言葉になるでしょうか。深い思考をしていない、または、しようとせずに何かに依存してアプローチをする取り組み方のことです。「マインド」が課題なんです。

一流の選手は、一流のコーチに教わっているからすごいんじゃないです。たいてい、このマインド、アプローチの仕方が違います。言われたことも深く思考し、自分の言葉で理解して取り組めます。そして、そのスピードが速いんです。コーチに依存なんてしません。うまく活用してるんです。自分の深い思考のために。

第一線でずっと一流でやっている人はがむしゃらにずっとやっているように見えて、定期的に必ずリグレッションしています。それを無意識にできてしまうのかもしれませんね。

コーチだってずっと同じ人で二人三脚ではなく、定期的に変えるのだっていいリグレッションになります。ずっと同じコーチになると今度は宗教のようになってしまいます。深い思考ができなくなり、いわゆるマインドコントロールされている状態になります。これも注意が必要です。

いま、この時期がフィットネスに対してのリグレッションにいい時期なのではないでしょうか。M2 Posing Lab.では、ポージングを教えるのはもちろんなのですが、ポージングを通じて、あなたの思考の仕方、アプローチの仕方を変えます。

敗者は一度休んでみてください。

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