ポージングのLess is more.化

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Less is more.とは

「より少ないほどよりいい」

建築家、ミース・ファン・デル・ローエの言葉です。
芸術家、建築家、写真家、ミニマリストたちによって頻繁に用いられています。

ポージング、ボディビルは芸術と考えていますので、
私もこの言葉に共感し、ポージング指導において大事にしていることです。

キーワード

  • 空間
  • 余白
  • 足し算ではなく引き算
  • シンプル

例 Apple iPhone

iPhoneは、可能な限り、無駄を省いている引き算マインドの傑作ではないでしょうか。

現代の足し算マインド化

現代の日本は、欧米化が進み、モノであふれ、足し算マインドを持つ人が多くなっているように思います。かつてのガラケーが機能を次から次へと追加していったように、足し算マインドが当たり前になっています。

ポージングの引き算マインド化を考える

ポージングにおいて、Less is more.をどのように取り入れていくのかを考えてみたいと思います。

多くの人が足し算マインドを持っているため、ポージングも「あれもこれも」取り入れる選手が多いように見受けられます。これは、欧米化が原因であるように思われ、幾分致し方のないことと思います。

様々な無駄を省いて行って、引き算マインド化した洗練されたポージングへとする方法を考えていきます。

前提

  • あくまで提案です。Less is more.ではないポージングを否定・批判する意図はありません。

ポージングにおける4つのLess is more.

4つのLess is more.

動作の数を減らす脱力して動作する
意識大きさ
意識を減らす最短経路で動作する
ポージングの4つのLess is more.

「数」、「力」、「意識」、「大きさ」これら4つに関してLess is more.にしていくとよいです。

前提条件

自然に行うということです。極端なことはしない。数が少なければ少ないほどいいと言って、0や1にすればいいわけではないということです。

あくまでムダを省き、数・力・意識・大きさの適正バランスを見極めていくということがポージングにおけるLess is more.を考える上で、重要になってきます。

適用例

数のLess is more.

フリーポーズなどで適用できます。よくあるのが、ポーズのやプレアクションのが多くなりがちだということです。数が多くなると、大事な部分が見えてこなくなります。

女子のカテゴリーですと、ビキニやアクセサリーを高額なものにしがちです。値段という数が大きくなっていくのです。

見せるべき部分は、身体であり、その装飾品ではないため、身体を引き立てるのに適正なものを身につけるべきでしょう。

力のLess is more.

ボディビルのフリーポーズでは、ポーズこそ力を入れますが、ポーズとポーズのつなぎも力がムダに入っている選手を見かけます。つなぎは脱力するべきです。

野球においても、ピッチャーは、投げるまでは脱力をしてモーションをし、踏み込んで投げる瞬間に地面からの反発力や身体の捻転力を使って力を入れて投げます。投げるまでがボディビルにあたるつなぎになるわけです。

バッディングでも、打つ瞬間までは脱力です。構えている時から力が入っていては綺麗なスイング動作になりません。

つまり、力を抜くことが、ポーズとポーズのつなぎを綺麗なものにするコツといえるでしょう。

意識のLess is more.

「右の肩をもっと上げて」
「肘をもう少し前に」

このように意識をして、ポーズの形を位置あわせしていくのがポージングではないと考えています。

人間は、一度に複数の意識をすることができない生き物です。

人間の脳が同時にできる情報量はものすごく少ないことが分かっています。3個の情報を同時に処理しようとしただけで、脳の作業領域ワーキングメモリ」は満杯になってしまいます。

人間の脳はマルチタスクができない、ということが明らかにされています。

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つまり、意識をするのではなく、なるべく無意識に、意識は多くて2つまでに抑える必要があります。

ベンチプレスでまっすぐバーをあげているつもりなのに、なぜか斜めになっている経験があると思います。まっすぐだと思っているのに、それが斜めということは、その斜めがまっすぐだと自分の脳が思っているわけです。

脳のクセや筋バランスなどに原因があると言えるでしょう。つまり、意識を少なくするためには、脳のクセの矯正や筋バランスの矯正=姿勢・動作改善が必要になってくるわけです。

大きさのLess is more.

ポーズからポーズへのつなぎを、最短経路、小さく、コンパクトにしていきます。

つなぎとポーズではどちらが大事かというと、ポーズの方が大事だと思います。とくに比較審査はポーズを見て判断されるからです。動きであるつなぎを比較するのが難しいからです。

となると、ポーズを長くとり比較審査をしっかりしてもらいたいのであれば、つなぎは最短で行った方がよいでしょう。

まとめ

ポージングにおけるLess is more.化について考えてみました。

課題:現代が足し算マインドのため、ポージングが「あれもこれも」状態

解決方法:4つのLess is more. で引き算マインドとなるポージングに改善

  • 意識
  • 大きさ

これらをLess is more.にしていくことで、ポージングの洗練化を検討してみてください。

参考文献

Less is more.な考え方が書いてある書籍

手放す練習 ムダに消耗しない取捨選択 ミニマリストしぶ 著

LESS IS MORE. 本田直之 著 https://amzn.to/4aO4Ojx

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