エキセントリック収縮を意識したポーズ その2 背中編

エキセントリック収縮をコンセプトに
数回に分けてポーズのとり方を考えてみます。

今回は、背中について考えてみます。

背中を広く見せるため、逆三角形に見せるため、
肩甲骨を広げる方向に動かしますね。

背中も多くの筋肉で構成されていますが、今回は、
少し話を絞って、肩甲骨回りの背中の筋肉について考えたいと思います。

おおまかに、

・僧帽筋(上部繊維)
・僧帽筋(下部繊維)
・前鋸筋
・菱形筋

と分けて話をすることにします。

僧帽筋は、上部、中部、下部に分けられ、背骨と肩甲骨をつなぐ大きな筋肉です。

前鋸筋は、脇の下にある肩甲骨と肋骨をつなぐ筋肉です。

菱形筋は、僧帽筋の内側にあり、背骨と肩甲骨をつなぐ筋肉です。

これらの筋肉の相互作用により肩甲骨は様々な動きをします。

背中を広げるとは

背中を広げる状態は、
ポーズしているときは、

肩甲骨が下制+上方回旋

のような形となると考えています。

肩甲骨の下制:肩甲骨を↓に下げた状態
肩甲骨の上方回旋:肩甲骨を外方向に回旋した状態です。

完全に上方回旋するのではなく、完全に下制させるのではなく、
両方の中間といった具合です。

この形を維持させるために、肩甲骨回りにある筋肉を伸ばしたり、
縮めたりとコントロールできることが必要です。

各部位のコントロールに関して

●僧帽筋上部繊維:ゆるんで緊張していない状態

僧帽筋上部繊維は、力を入れないでぶらんぶらんの状態にします。
力をいれてコンセントリック収縮すると上方回旋を促しますが、
肩甲骨が下制せず、拳上(上がって)してしまいます。

ポーズのときには、下制と上方回旋の両方の状態をとりたいのです。

筋肉を伸ばすことも、短縮させることしない、
脱力させた状態が望ましいです。

しかしながら、僧帽筋上部繊維は、力を入れないでぶらんぶらんの状態にできない人が
非常に多い部位です。

なぜなら、日常生活でのパソコン、スマホ使用により猫背の姿勢になるため、過緊張が続き、固まってしまっているんです。

普段の姿勢を意識する必要があります。

一定時間、パソコンやスマホを使ったら僧帽筋をストレッチさせましょう。

●僧帽筋下部繊維:コンセントリック収縮

僧帽筋下部繊維をコンセントリック収縮させ、
肩甲骨を↓の方向に下制します。

この部位は、あまり日常生活で使うことが少ないようです。
なので、使うような動きを取り入れていかなければいけません。

活性化やアクティベーションなどとも言います。

使っていない部分を使えるようにしていくことです。

僧帽筋下部繊維の活性化については、また今後説明していきます。

‘Lower Trap Activation’

などと検索すると海外のサイトの検索結果が出てきます。

僧帽筋下部繊維の活性化

●前鋸筋:コンセントリック収縮

前鋸筋は、肋骨と肩甲骨をつなぐ筋肉です。
肩甲骨を広げる(上方回旋)ためには、この筋肉を縮ませます。

この部位も、普段使わない筋肉です。ですので、コントロールできないで、
ぶらんぶらんのぷにゅぷにゅ状態になってしまっている人が多いです。

この筋肉は、赤ちゃんの時によく使われる筋肉ですが、立つことができるようになるとあまり使わなくなります。僧帽筋の下部繊維も同様で、大人になるとあまり使わなくなっていきます。

この使わなくなっていく筋肉が使えるようになればよいので、赤ちゃんの時にやっていた動き、

たとえば、うつぶせの状態から起き上がる動作やハイハイをします。
やってみるとわかるのですが、僧帽筋下部繊維や前鋸筋が使われるのがよくわかります。

また今度別途ブログに書きたいと思います。

●菱形筋:エキセントリック収縮

菱形筋は、背骨(頸椎~胸椎)と肩甲骨をつなぐ筋肉で、
肩甲骨を広げる(上方回旋)ためには、この筋肉が伸びてくれないといけません。

伸びてくれないといけないこの筋肉ですが、伸びずに固まってしまっている人が多いんです。ここが固まっていると肩甲骨がスムーズに動かず、その代わり僧帽筋上部繊維を動かすことで目的の動作のカバーをするケースがよくあります。

そうすると、トレーニングをすればするほど、僧帽筋がモリモリして、背中の広がりは出ず、バランスの悪い身体になっていきます。

そのため、ボールや骨盤職人などで日々地道にほぐす必要があります。

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肩甲骨を広げるためには、上記のように、
緊張させなかったり、エキセントリック収縮・コンセントリック収縮をうまくコントロールする必要があります。

これが、マッスルコントロールというやつです。

これらをコントロールできるように各部位の活性化(アクティベーション)を行ったり、固まってる筋肉をほぐしたりしないといけません。

そして、それを行わずにトレーニングをすると、大きくしたい筋肉ではない筋肉が発達し、どんどん身体の形がいびつになっていきます。

普段の生活習慣が大事

普段の姿勢がポージング大きく影響しています。

40代以上の人だといろんなところが固まってしまっている人が非常に多いです。
そして、40年以上生きてきて、いろんな動作の片寄りで蓄積してそうなっているので、
それを正常に戻すにも時間がかかるわけです。

ポージングをやってみると身体のエラーがわかり、
よりよいポージングにするためには、
それなりに時間がかかるのがわかってきます。

ただ鏡の前で振付の練習をしていてもうまくはならないのはそういうことなんですね。

次回は、肩とお腹についてです。

<まとめ>

ポーズ時は肩甲骨は下制+上方回旋の状態をつくる。

ポーズ時の肩甲骨回りの筋肉の収縮状態は、

僧帽筋(上部繊維):緩んでいる状態
僧帽筋(下部繊維):コンセントリック収縮
前鋸筋:コンセントリック収縮
菱形筋:エキセントリック収縮

前鋸筋、僧帽筋下部繊維ががコンセントリック収縮できない場合は、
赤ちゃんになる。

下記検索してみてください。
前鋸筋+
スキャプラプッシュアップ
ほふく前進
ハイハイ

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