ビキニ系競技のウォーキングに関する考察

ビキニのウォーキングは、
「どれが正しい」というようなのはまだないように思います。

いろいろなスタイルを見かけます。

その中で、ビキニでは曲線美(S字ライン)を評価するため、
曲線を強く見せるために、
足が地面に着地して極端に骨盤が斜めに傾く歩き方をする選手がいます。今回はこの歩き方に関してみていきます。

これは、
一般的には(理学療法の世界では)よしとはされてない歩行である
トレンデレンブルグ歩行と
同じような形になるといっていいのではないかと思います。

また、
骨盤が斜めに傾くので、
それを補うために立脚側に肩(体幹)を傾かせる歩行を
デュシャンヌ歩行といいます。
これも 一般的には(理学療法の世界では) よしとはされていない歩行です。

トレンデレンブルグ歩行とデュシェンヌ歩行

http://akiyama-seikei.com/wp-content/uploads/2019/03/ee3e46c7500a2b7fda5a5c73aaf4b08a.jpg

一般的にはよしとされていない理由として、
これらが起きてしまう原因は、
中殿筋など股関節回りの筋肉が低下してびろーんと伸びてしまうためです。
そのため、正しい歩行とは考えられないということです。

トレンデレンブルグ歩行とデュシェンヌ歩行に関するブログ(参考)
https://ameblo.jp/j-workout/entry-11504531616.html

でも、
「ビキニのウォーキングとしては」
この トレンデレンブルグ歩行 やデュシャンヌ歩行をさせるのが、
曲線美を強く見せるためには、確かによさそうです。

デュシャンヌ歩行をする Julia Tzisova選手(IFBB ELITE)

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Я БОЛЬШЕ НИКОГДА НЕ БУДУ ВЫСТУПАТЬ❌ ⠀ Именно эта мысль пробежала у меня в голове вчера после награждения. Что это не мое. ⠀ Весь год пашешь, по две-три тренировки в день, часами отрабатываешь позирование, выстраиваешь и точишь свою форму, как скульптор, работаешь над собой изо дня в день. В итоге выходишь на сцену в своей самой лучшей форме и даже не попадаешь в 3-ку. И ради чего… ⠀ Да ради того, что я ТАЩУСЬ от этого🤩 Я настолько чувствую себя собой, когда погружаюсь в соревновательную атмосферу, что словами не передать🥰 И на сколько тяжело бы не было, сколько бы денег было не вложено…Я прекрасно и осознанно понимаю, что я на своем месте сейчас! ⠀ А самое приятное, что вокруг столько добрых и хороших людей! Которые искренне переживают и поддерживают❤️И я только сейчас это увидела…Спасибо, дорогие мои, от чистого сердца🙏🏽 ⠀ Как я уже говорила ранее в сториз, впереди у меня еще два турнира! Это Чемпионат Эстонии и Чемпионат Мира🤩 Все всегда происходит так, как должно происходить! Все идет своим чередом и значит так надо было❗️ Для меня это не проигрыш, а тройной еще долее мощный заряд на Победу🤩 и прежде всего победу над собой! До Чемпионата Мира целых 2 месяца и я серьезно намеренна стать на голову выше в своей форме и в своем позировании💪🏽💥 ⠀ Кайфуем и пашем дальше, ребят👊❤️ ⠀ #nordicfitnessexpo2019#gohardorgohome#motivation#fitness

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デュシャンヌ歩行をするキム・ハヨンIFBBpro

これが、
一般的な歩行としては良い歩行ではないことは
繰り返し強調しておきたいです。

肩のラインと骨盤のラインが対角上に斜めになります。

モデルのウォーキングなんかをみてみると
このような歩き方はあまりしないように思います。
肩のラインは平行のままですし、骨盤がクネクネしたりしません。
※多少は動きますが・・・。ビキニ選手のウォーキングほどではないように思います。

富永愛のウォーキング

他、パリコレモデルのウォーキング

https://www.vogue.co.jp/fashion/editors_picks/2017-06/17/mayu-kato

ということで、
ビキニのウォーキング時には、
中殿筋(さらには大腿筋膜張筋、小殿筋)に強制的に体重をかけ、
中殿筋を伸ばすような歩き方をします。
一般的にはよしとされてない歩き方に強制的にしてしまうんです。
曲線美をよくみせるために。

デュシャンヌ歩行をするジャネット・ラユグIFBB PRO

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Here we go again guys, time to compete for the title of Ms Bikini Olympia! It’s almost a year ago to date. Its my 5th year competing in the @mrolympiallc . I know some question why keep going and how hard it is. Well great things achieved are never easy. When you have so much heart and belief in something so grand you can achieve anything because giving up is not an option. I am a woman of ambition and never stay satisfied or to become complacent. It’s amazing to have endure the weeks n weeks weeks leading up to this very moment. I’ve learned through just the journey how much I can do for myself as long as I keep striving keep believing. For those coming out to support us competing this weekend I’m excited to meet you all! But really I’m ready to rock this stage 🙌🏼 You can find me this weeekend ⬇️ _________________________________ THURSDAY- Meet me at the athletes Meet n Greet 7pm Orleans FRIDAY- I’ll be at the Olympia Expo #GAT Booth 618 1pm-2pm ….and @trifectasystem Booth 2pm-3pm SATURDAY- Prejudging Expo stage 10am ….FINALS Orleans Arena 7pm! ———————————————- Thank you all for your support and motivation that keeps me going, You guys are amazing 🙏🏼❤️ #Letsdothis #Janetlayug #Olympia2019

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もし、うまく中殿筋に体重がかからない人は、
中殿筋が硬くて伸びない可能性が考えられます。

とくにトレーニングをしている女性は、
近年お尻をたくさんトレーニングするので、
お尻が硬くなってしまうような方が多いようです。

膝が曲がってウォーキングしている人は中殿筋が硬くて伸びず、
膝に体重が乗ってしまいそうなってしまう可能性も高いです。

中殿筋自体が硬いのではなく、
そのまわりの筋肉が硬くて中殿筋が伸びないということも考えられます。

腰方形筋、大殿筋、小殿筋、大腿筋膜張筋、腸腰筋・・・。

理由はそれだけではないと思いますが、
股関節回りの筋肉はよくほぐし、
ストレッチしておく必要あるといえます。

ビキニ競技のポージング指導をしていると、
いわゆる「みてくれ、外見」をよくするために、
競技においてよい評価を受けるために、
「なんだか健康を害することを指導しているのではないか?」
とよくジレンマに悩まされます。。。

身体のケアを十分にしながら、競技をやっていく必要がありますね。

デュシャンヌ歩行をするやり方も、
正しい姿勢、身体バランスを作ったうえでやるべきで、
ゆがみがあるままこのウォーキング方法をとると
さらにゆがみを加速させる可能性もあります。

結局、
「身体のコンディションを整えるところからはじめるべきだな」
と考えさせられます。

今回は考察であり、これが絶対に正しいというものではないのですが、
股関節回りの筋肉が固まっているとウォーキングに影響があることは少なくともいえるのではないかと思います。

動作の分離

M2 Posing Lab.では、
ムービングの際、極力各部位を分けて動かすように指導しています。

M2 Posing Lab.では、
ムービングの際、極力各部位を分けて動かすように指導しています。

大きく分けると、
下半身と上半身で分けて動かします。

下半身を先行して動かしてから上半身を動かす

‘Lead Foot’

を順守します。

上半身は、さらに
・腰のひねり
・腕を上げ下げする動作
・視線

これらも分けて動かします。

これがなかなかできません。
同時に動いてしまいます。

この動作の分離をすることで何がいいのでしょうか?

1.軸がぶれにくい

下半身(脚)が動く前に、
上半身、とくに手が身体から離れる方向に動くと軸がぶれる傾向があります。

2.動作がゆっくりになる

いっぺんに各部位を動かすより、分けて動作させることで
必然的にゆっくりになるため、余裕を見せることができます。

3.マッスルコントロールすべき部位を一つ一つ意識できる

いっぺんに動かすと
マッスルコントロールすべき部分をいっぺんにいれることがほぼ不可能です。

4.ムービングをしながらでも身体が見れる

いっぺんに動作をするとその動作中は審査員からするとノイズに過ぎないです。
しかし、脚→腰→腕→視線とゆっくりと決めていくと、
審査員も脚からじっくり見れます。

ポージングは

ポーズ+ムービング

の連続で構成されますが、
これらすべての間で自分の身体をよく見せる必要があり、
ムービングの間もしっかりと見てもらえた方がよいです。

審査員もずっとあなたのことを見ているわけではないですから、
ふと審査員があなたに目を向けたとき、
いっぺんに動作するノイズにすぎないムービングの時だと損をしてしまいます。

各部位を分離させた動作をすることでどのような動きをしているときでも
審査員に見てもらえるようにしましょう。

Lead Elbow

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フロントポーズからサイドポーズへの連結動作としてこのような動作をすることが多いです。

やらなくてもいい動作ですが、この動作をするとき、手から動かしていくとどうしても軸が斜めになります。

そして、この動作のあとにサイドポーズをとると、そのサイドポーズは斜めになっていることが多いです。

動画のように肘から手を挙げていくと、軸が斜めになりにくいのです。

なぜかというと、手が身体からあまり離れないことが言えます。

手から先行して動作する場合、特に手が身体から遠くへ動作する場合は、軸がずれる可能性が高いです。それは手が身体から離れるためです。

手が身体から近い場合で連結動作をしてもあまり身体の軸はずれません。

通常、連結動作(ムービング)は手からではなく脚から動かす Lead Footを守る必要があります。Lead Footをする理由は、軸がぶれないようにするためです。

以前書いた Lead Foot に関する記事はこちら

Lead Foot

でも、いかにLead Footをしても、この動画のように手が身体から離れるような動作をすると軸が斜めになってしまう場合があるのです。

そこで、腕の動作は肘から手を身体の近くにしたまま折りたたむようにして動かすことで軸が斜めになるのを防ぎます。

これを

Lead Elbow

ということにします。

必須のテクニックではないですが、肘から動かすやり方があるということを覚えておいてください。

———-

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Lead Foot

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ポージングを教わったことがない人は、

かっこいいポーズをとろうとすると、手でカッコつけようとしてしまいます

でも、本当は、脚でカッコつけると本当にカッコいいです!

それを見せてくれるのがこの動画。

脚(下半身)から動き、上半身を軽く決める。

これを

Lead Foot

と言います。

ボディビルでも、フィジークでも、スポーツモデルでも、ビキニでも。

 

どんなに熟練した選手でもフリーポーズをやると手で動こうとしてしまいます。

常に注意しないといけないです。

 

この考え方は、ポージングで重要な要素だと思います。

————
【編集後記】

上の動画は、IFBBルールとは少し異なるので
JBBFの選手はあくまで参考程度にしてください。

■ ご質問・ご感想
下記までよろしくおねがいいたします!

バックポーズからのターン

ターンもいろいろなやり方があります。

このやり方は、Switch upしてからrotation動作させる方法です。

多くのフィジーク、スポーツモデルで採用されています。

動画のように、rotation動作させる瞬間速度を速くするとスポーツモデルっぽくなります。

このやり方は、Switch upしてからrotation動作すると同時にside stepさせる方法です。

多くの選手はターンに癖があり、一つ目の方法しかやらない人や二つ目の方法しかやらない人どちらかが多いです。

バリエーションのあるターンをするとポージングの幅が広がります。

3D gradding

gradというのは「ひきずる」というような意味があります。

ポージングでは足を引きずったほうがよいです。

重心の上下が少なくなり、重厚感が増し、かつ安定します。

ただ引きずるだけでなく、立体感を与えて引きずるとさらによく見えます。

ムービングでも立体感を与えるということは非常に大事なことです。

この立体感を与えて引きずるムービングを 3D gradding と命名しました。

このショートムービーは

Switch upを

通常の引きずる動作、Gradding から
立体感を与える引きずる動作 3D Gradding

に途中から切り替えているものです。

円を描くように引きずることで立体感 3D感を与えます。

M2 Posing Lab.のYouTube チャンネルにおいて、
3D Graddingを紹介しておりますので、こちらも参考にしてみてください。

Youtube Switch up に関して

ポージングは、このように

手でかっこつけるのではなく、脚でかっこつけてみてください。

基本ステップの組み合わせの例

スポーツモデルで使う基本ステップを組み合わせるとうまい人のように見えます。

この例は前後のBounce動作+switch up(dragging)をしたのち、ポーズをとっています。

組み合わせによるムービングは、足の動作が長くなります。

基本ステップに関しては、YouTubeにアップロードしていますので参考ください。

YouTube Bounceに関して

Youtube Switch up に関して

そのため、

フリーポージングの時には、ポーズとポーズの間隔に変化が生じ、躍動感が生まれます。

組み合わせによるムービングはかっこよく見えるため、

多用したくなりますが、フリーポーズ1回あたり、1度組み込むくらいがくどくなくてよいでしょう。

Bounce と Switch upをきっちりマスターして、
このような組み合わせによるムービングまでできるようになると
初心者から脱却できます。

フィギュアスケートに学ぶムービング2

高速にムービングする場合は、腕を身体に近づけてムービングする必要があります。

この高速スピンの動画を見てもわかるように、

手を近づけるとスピンは早くなり、手を遠ざけるとスピンは遅くなります。

<参考リンク>

http://www.nakajima-it.com/entry/2018/02/17/%E3%83%95%E3%82%A3%E3%82%AE%E3%83%A5%E3%82%A2%E3%82%B9%E3%82%B1%E3%83%BC%E3%83%88%E3%81%A7%E3%82%B9%E3%83%94%E3%83%B3%E3%81%8C%E9%80%9F%E3%81%8F%E3%81%AA%E3%82%8B%E7%89%A9%E7%90%86%E7%9A%84%E3%81%AA

物理で解明 浅田真央の高速スピンのナゾ

https://shingakunet.com/journal/learning/1161/

 

ムービングにおいて、ターンするときは、

特に高速にターンしたい場合、

腕は身体の近くに近づけ、回転する必要があります。

手を広げながら回転すると回転が遅くなり、かつ軸がぶれやすくバランスを崩します。

スポーツモデルなど、速度調整を多くするポージングでは、高速回転してターンするケースがあるので、腕を近づけて回転するのが軸も安定するので推奨します。


Youtube

https://www.youtube.com/channel/UCaJvWRf9oxdsUCf3cE89_rA

Line@ 随時ポージング情報公開中
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