エキセントリック収縮とは
エキセントリック収縮をコンセプトに
数回に分けてポーズのとり方を考えてみます。
エキセントリック収縮という言葉を聞いたことはありますでしょうか?
上腕二頭筋を鍛えるダンベルカールがよく例に挙げられます。
ダンベルを
持ち上げたときがコンセントリック収縮、
下ろすときがエキセントリック収縮です。
簡単には、トレーニングでいうネガティブ動作の時と言えますね。
ポーズをとるとき、ボディラインをよく見せるために、
大きく見せたい箇所は、その部位の面積を広く、
つまり、極力その部位の筋肉を伸ばして、
広げて見せた方がよいです。
広げて、伸ばした状態で筋肉を緊張させればよいと言えます。
これは、エキセントリック収縮の状態と言えます。
伸長性収縮ともいったりします。
逆がコンセントリック収縮、短縮性収縮といいます。
ポーズをとるときも力を入れて筋肉を緊張させますが、
多くの部位をエキセントリック収縮する必要があるのです。
ぎゅーっと筋肉を縮めるコンセントリック収縮である場合、
筋肉がモコっとして見た目のコントラスト(濃淡)が強くなり、
立体感が出ますが、筋肉を縮めているので身体全体を小さく見せているとも言えます。
そのため、全体的なアウトラインをよく見せるためには、
エキセントリック収縮させるのです。
胸のエキセントリック収縮の意識
胸、肩、腹筋、脚、背中
各部位の筋肉の収縮について考えてみたいと思います。
胸はどうでしょうか。
ベンチプレスにおけるポジティブ動作のように、
胸を寄せ集める方向にしてしまうと、
つまり、コンセントリック収縮をしてしまうと
身体全体は小さく縮こまってしまいます。
胸を伸ばす方向でエキセントリック収縮させることを考えた方がよいんです。
つまり、ベンチプレスのネガティブ動作のときの状態のように胸椎を伸展させ胸は張らせて緊張させておくほうが、ボディラインをよく見せることができます。
胸をコンセントリック収縮させるポーズが知る限り一つあります。
ボディビルのサイドチェストです。
このポーズは、胸の筋肉を強調させるポーズでこのように胸をコンセントリック収縮させます。フィジークや、ビキニなどのフィットネス競技は一部位を強調させるのではなく、全体的なアウトライン、フォルムを評価する競技ですので、このようなことはしないです。
このポーズ以外は、胸はエキセントリック収縮させます。
よくフィジークのサイドポーズにおいて、
おろす腕で、胸を無理やりコンセントリック収縮させている選手を観ます。
アウトラインよりも筋肉のセパレーションを深くみせるために
胸の筋肉を隆起させたいのであれば、それでも良いのですが、あまり推奨しません。
なぜなら、
下している腕を内側へ寄せていることになるので、
身体は小さくなるようにしています。
そのため、全体的なアウトラインの観点からは、
得策ではないと考えるからです。
胸が普段から硬く、とくに小胸筋が固まって、
肩が巻いている人は胸のストレッチや筋膜リリースを行うべきです。
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ほぐしをしていないと、エキセントリック収縮させたいのに、
日常生活から常にコンセントリック収縮状態なので、
ポーズをいざとるときにエキセントリック収縮にできません。
また、トレーニングもポジティブ動作が中心で、
ネガティブ動作で抜けている可能性もあります。
ベンチプレスで、ネガティブ時にしっかりと重さをかける
つまり、エキセントリック収縮のトレーニングも取り入れると
ポージングの観点からするとよいと言えます。
このようにポーズをとることに関して言えば、
筋肉を伸ばして緊張させるという意識が非常に大事です。
そして、普段からそれを行っていないと、
いざ舞台の上でそれをやろうとしてもできないということです。
次回は、背中について考えてみたいと思います。
※今書きながら気づいたのですが、顔もさまざまな筋肉で構成されており、ここもコンセントリック収縮する部位、エキセントリック収縮する部位があるのだなと気づきました。 よく顔全体をコンセントリック収縮している選手を見かけますが、 ちょっと滑稽なことになっております。表情がうまく作れない人は、顔のマッスルコントロールがうまく作れないためなのでは・・・。また、考察してブログにします。
<まとめ>
エキセントリック収縮:筋肉を伸ばして力を発揮している状態
コンセントリック収縮:筋肉を縮めて力を発揮している状態
ポーズ時の胸の収縮状態は、サイドチェストを除き、エキセントリック収縮を意識
ポーズ時のポイント:胸椎を伸展させしっかり胸を張る
ポーズ時、胸がコンセントリック収縮になってしまっている選手は、
・普段から胸のストレッチ、筋膜リリースをしっかりと行うこと
・ベンチプレス時、ネガティブ動作時に重さをしっかり受けながらやること
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