自分の限界を超えていく100%を超えるように頑張ることを考えるやり方ではなく、毎回80%でもいいやとやっていく考え方も採用しています。
この考え方を取り入れた方が、案外うまくいくことが多いんです。
かならず波がやってくる
人間常時100%を超えることなんてできません。100%を超えていくと必ず反動がやってきます。
たとえば、100%を超えようとして、無理をすると怪我をしてしまうパターンです。こうなると、トレーニングがいつもの力を発揮できずに50%、60%になってしまいますね。トレーニングを休まなければいけなかったら、もはや0%です。それを1年、2年というスパンで考えると平均80%にも到達しなくなってしまいます。
大事なことはこの波を抑えるということです。
80%主義の例
減量
20kgの減量をして仕上げて大会に出るとします。すごくがんばらないとできないですよね。100%頑張ってしまうことでしょう。食べたいものも一切食べず、胸肉・ブロッコリー・・・みたいな。すると、かならずリバウンドが待っています。食べたいものを食べてしまうので、また20kg戻ってしまいます。筋肉がなかったといって、食べまくって、25kg戻ってしまうかもしれません。これでは次100%以上がんばらないといけません。これでは、続くわけがないんです。
こういう人が多いんです。
なので、20kgの減量自体が間違えなわけなんですが、長く続けたいのなら、こうすればいいんです。
80%の頑張りで、16kgぐらいの減量で少し甘くてもいいから、その年出るんです。もうちょっと頑張れたかな?という程度でがんばるんです。余力があるかもぐらいで。80kgの人だったら、64kgで出場ということです。仕上がりは、60kgなので、結構甘いかもしれません。
その後、リバウンドするかもしれませんが、余力があったので、食べたいものもそんなになくて、10kgぐらいのリバウンドで済みます。16kg減量して64kg、10kgリバウンドなので、74kg。前年度よりは、6kg余裕があります。14kgの減量をすれば、仕上がり体重です。
ここで、また80%の減量をして、11.2kgの減量をします。62.8kgです。想定仕上がり体重は60kgでしたが、もしかしたら、筋量が上がっていて、いい仕上がりになるかもしれません。毎年これを繰り返していれば、限りなく仕上がり体重に近づいていきます。
要は、単年でいきなり結果をだそうと100%の力を出すから、いけないんです。
トレーニング
メニューの内容や、回数、セット数なども計画しているものに対して80%にしてみても良いでしょう。必ず100%こなそうとすると精神的に参ってしまいます。
「このメニューの80%ぐらいなら1年間オンもオフも続けられそうだな。」
そんな感じでいいです。
オンだけ、100%以上頑張る人がいますが、こういう人はオフは60%程度しかやっていません。
100%で頑張ると、翌日しんどいです。「また100%か・・・。」
80%なら、明日も80%で頑張れそうとなります。
MAX8回の重量で、7回しかできなかったとき、「まぁ80%超えているからいいか」となります。
80%超えていれば、まぁ成長しているだろうし、次また頑張ればいいやということです。
日焼け
日焼けも黒くなればなるほどよいと感じますし、焼いてないと不安な気持ちになります。最近ではカラーリングスプレーで塗ることもできますが、日焼けをしてないとどうしても白く見えます。これも100%、100%超えるように日焼けサロンで焼きまくることがあります。
100%を超える日焼けをするとまたデメリットが発生します。
まず、時間も体力もお金もなくなります。忙しい人は日焼けをするよりトレーニングやコンディショニングに時間をかける方がよっぽどよいです。
また、強い光で焼くことでもっと黒くなろうとした結果、火傷に近い状態になってむくんでしまうケースもあります。頑張ってダイエットした苦労が全て水の泡です。
日焼けも80%くらいでちょうどよく、あとはセルフローションやカラーリングスプレーでよいのではないでしょうか。
ポージング
ポージングも100%綺麗なものを目指す必要はないです。ポージングの先生がこんなことを言っていいのかと思いますが・・・。
ポージングがあまり上手ではなくても、上位になる人はいます。立っているだけの身体が素晴らしいからです。
要するに総合評価ですから、ポージング100%でも身体が50点だとダメなわけです。ポージングは身体の点数をより上げる効果もありますが、身体そのものが点数が低いと、いくらポージングで頑張っても無駄なわけです。
それよりポージング80点、身体80点を目指した方がよいんです。
80%以上を目指す労力
50点の人が、80点を取るのにがんばるのと、80点の人が、90点を目指すのでは、後者のほうが難しいのは学校のテストの経験からも、だれもがわかっていることだと思います。
上の例のように、ボディメイク競技において、評価されるポイントや取り組まなければいけない要素はさまざまです。それらすべて100%以上がんばるのは並大抵ではないです。どれか100%いくけど、どれかは30%くらいになってしまう。
それではダメなわけです。
重みづけをする
たとえば、女性の競技の場合、ビキニやアクセサリーにものすごくお金をかけて100%以上を目指す人がいますが、こういう人に限って身体が50%くらいのことが多いです。身体の点数をほかで補って平均的に80をめざしているのかもしれません。
しかし、それぞれの要素は対等ではなく、重みが違います。
要素にはどのようなものがあるでしょうか。
・ボディバランス
・筋肉量
・ダイエット
・ポージング・ウォーキング
・カラーリング
・ビキニ・アクセサリーなど装飾
ほかにもあると思いますが、それぞれの要素は互いに関係していて独立ではないです。
ここでもフランス料理を想定すると面白いですね。
およそ7品目ほどある中で、どれがメインディッシュであるのか。
ボディバランス・筋肉量・ダイエット
これが、コンテストにおける三銃士でしょう。フランス料理では、魚料理と肉料理の2つのメインディッシュであることが多いですが、コンテストでは3つのメインディッシュで、それぞれカテゴリーによって、重要性の重みや求められるものが異なってきます。
その他、ポージング・カラーリング・・・は、前菜のようなもので、なくてはならないものですが、三銃士を支える引き立て役です。重みづけとしては、三銃士よりも下がります。
各要素 | 重み(100%) | 80% | 60% |
---|---|---|---|
ボディバランス | 80 | 64 | 48 |
筋肉量 | 90 | 72 | 54 |
ダイエット | 80 | 64 | 48 |
ウォーキング・ポージング | 60 | 48 | 36 |
カラーリング | 50 | 40 | 30 |
ビキニ・アクセサリーなど装飾 | 50 | 40 | 30 |
上のような重みづけの場合、三銃士は80〜90の重みづけとして、ウォーキング・ポージング・カラーリング・ビキニアクセサリーは50〜60の設定としてみました。もちろんカテゴリーによって異なってくるものですし、人によってこの感覚は違うものでしょう。大事なことはこれらを感覚ではなく、言語化しておくことです。
筋肉量は重み80と設定して、80%で頑張ったとすると64ポイントになります。60%で頑張ったとすると48ポイントとなります。
カラーリングは、100%頑張ったとしても50ポイントで、筋肉量を60%頑張った48ポイントと対してかわりません。いくら頑張って黒くしたところで、50ポイントですから、それならその労力やお金を筋肉量に投入したほうがよいわけです。
カラーリングや日焼けサロンに使うお金で、パーソナルトレーニングを受けて、自分の弱点の改善に費やしたり、身体の勉強をするための本を買ったりした方がよっぽどいいわけです。
ビキニやアクセサリーにお金を投入するのも同じです。毎年買い替えて何万、何十万を投入するのではなくて、別に毎年同じでもいいんじゃないかと思います。毎年買い替えていて、ダイエットが50%で予選落ちでは、本末転倒です。
相手にも100%求めてしまう
このブログの記事も、何度も何度も推敲して書くべきですが、「80%の出来ぐらいでいいや」で書いています。もっと整理してわかりやすく伝えることを考えて100%を目指すと、投稿すらしなくなってしまいます。それでは0%ですね。
最近では、揚げ足とりや言葉尻をとって批判する投稿などをSNSで見ます。説明に不足している部分や、論理的ではないところがあって、その投稿の中身が100%ではないのでしょう。言葉尻の批判は、投稿者の本質をついた批判ではないので非常にお粗末です。60%、70%での投稿かもしれません。でも、そんなふうに批判投稿をしていては、だれもなにも発言しなくなってしまいます。
自分に100%でやろうとするひとは、相手にも100%を求めるんです。
そうすると、非常に生きるのが苦しくなります。
100%やろうとする人は、結構0%だったりします。つまり、結局自分ではなにもしない人です。
マッサージ店に行って、一万円払うとします。そうすると、100%主義の人は、一万円分身体がよくなることを期待します。そうすると、マッサージを受けている時も本当に一万円分よくなるだろうかとか、少しでも効かない気がすると、文句を言いたくなったりとかしてしまい、マインド的にあまりよくない状態が続きます。
80%で常時すこし頑張ることを考えれば、相手にも80%くらいを求めます。すると批判的な感情を抱いたとしても、「そういう考えもあるんだなぁ」程度で済みます。1万円分マッサージがよくなることも八千円分良くなればいいや的に考えると、マッサージを受けている時にあれこれ考えずリラックスした時間を過ごせます。そのほうが、人生楽ですよね。
80%の感じで書いた投稿に対して、なんらかの批判があっても、まぁそりゃ伝わらなくて批判もあるよなぁという心持もできますし。伝わる人がいればそれでOKなんです。
まとめ
「限界を超える」
その考えから一歩引いて、
「80%で常に頑張る」
これでいくことで、かなりココロが楽になり、ボディメイクを継続していけます。
80%でも十分コンテストでの成績は、年々上がっていくでしょう。むしろ80%の方が上がっていくでしょう。
それで、ある程度成績が上がってきたら、行き詰まってくるでしょう。
そうしたら、はじめて85%くらいを目指していけばいいんです。
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